むしみるのSlowLife

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コロナに隠れた環境問題 超巨大なバッタの群れ

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近年、アフリカから中近東にかけて大量のバッタが発生し被害をもたらしています。

 

被害の規模は甚大で農作物はもちろん、家畜の餌や衣類までも食べ尽くされてしまうそうです。

 

この代表的なバッタを「サバクトビバッタ」と呼びます。

 

群れの数は天文学的な数値を示しており、東アフリカでの航空写真による測定では、なんと1つの群れが1120億匹からなり、1806万ヘクタールを覆っていたといいます。

 

この記事では大量のバッタの群れの正体は何なのかを解説していきます。

 

 

1000億匹を超えるバッタの大群の移動

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大群で移動するバッタを「飛蝗」あるいは「トビバッタ」と呼びます。世界中に分布し、近所の河原にも生息するトノサマバッタも代表的なトビバッタの1員ですが、普段は群れとなって飛ぶことはありません。

なぜ飛ぶようになるのか?

好適な繁殖場所への集中により個体群の密度が高まると形態や行動が変化し、群生して移動する「群生相」という型になります。

低密度時の群生しない型を「孤独相」、中間を「転移相」と呼びます。

 

このような個体群密度の違いにより形態や生理が変化する現象は「相変異」と呼ばれ、サバクトビバッタやアカトビバッタなどのトビバッタの仲間で普通にみられることがわかっています。

 

なぜサバクトビバッタは問題視されるのか?

サバクトビバッタが問題視されるのは圧倒的な数とその繁殖能力にあります。サバクトビバッタはアフリカから中近東にかけての広大な半砂漠地帯に生息しており、休眠せずに年に数回繁殖し、巨大なスケールの大発生が起こります。

大移動は春、夏、冬に展開され、群れが通過したあとは農作物やその他の植物が食べ尽くされてしまいます。

 

群生相にみられる様々な変化

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群生相では、形態・生理・行動に飛翔による移動に適した変化が見られます。

アフリカのサバクトビバッタの場合、群生相は孤独相より体重が軽く前翅の長さが相対的に長いため、翅の荷重が軽減されています。

活動性は高く、飛翔のエネルギーとなる脂肪を多く含んでいます。

 

このような変化により、群生相は長時間飛び続けることができます。それに加えて産卵するまでの期間が長いこともこの間の長距離移動を可能にしています。

さらに大きな卵を産み、孵化した幼虫は齢数が1齢少ないなどの変化もあります。

 

成虫も幼虫も体色が黒化しますが、これは輻射熱を効率よく吸収し、代謝を活発にする役目があります。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?近年バッタによる「蝗害」は被害を拡大させており、中国にまで侵入しています。近い将来世界中で被害が拡がっていくことも予測されるので「たかがバッタ」と侮らずにこの問題に興味をもっていただけると嬉しいです。

 

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ユーモアたっぷりに書かれていて虫が苦手な方でも楽しめる本です!私は読書感想文をこの本で書きました笑

 

 

むしみる  でした!

 

では!(@^^)/~~~

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